2013年5月21日火曜日

アイラトビカズラ

 山鹿市菊鹿町相良に自生している国天然記念物『アイラトビカズラ』の花をみてきました。本種の保全のために、知り合いの樹木医さん達が頑張っています。

相良のアイラトビカズラの看板
  アイラトビカズラは中国原産の常緑のマメ科植物で、葉は3枚、フジのように棚に巻きついています(専門用語では「常緑藤本、葉は3出羽状」といいます)。
公園内には3つの棚があり、外からみると花はみえませんが、棚の中では7~10cmの暗紅紫色の花がブドウの房のように垂れ下がって咲いていました(この花の付き方を「総状花序」といいます)。前述の樹木医さんの一人(M樹木医)が調査されたところ、300ルクス以下の光の場所じゃないと開花しないそうです。雨天で写真がうまく撮れませんでしたが、花は迫力がありました。香りは決して芳しいとはいえません・・・。
アイラトビカズラの棚

棚の中の様子
アイラトビカズラの花
 樹齢は推定約1000年、この株が国内唯一の自生として1952年に国の特別天然記念物に指定されたそうです。危うく、娘が花をちぎるところでした。そうです、法的に国特別天然記念物には触れてはいけません。
 下に花が落ちていましたので、観察してみました。特徴から、マメ科の花だと納得です。花弁は5個、旗弁の下のおしべは離れ、その他は合生して2体となります(これを「2体雄ずい」といいます)。



花の観察記録

  アイラトビカズラには数々の伝説があるようですが、その一つに「開花すれば必ず国家的な事変が起きる」という説があります。そして近年は、ほぼ毎年5月になると開花しています。
そういえば、毎年のようにどこかで大きな事変が起きているような・・・
伝説は本当なのかもしれませんね。

文責RI


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