しかしながら、ひとつひとつ『瀬の状況』としてまとめるのに、写真や流速などの観測数値だけでは旨く伝えることが難しいことが判りました。
そこで、整理する時のためにと、現地でスケッチしていた絵を少し手直しして平面図として添付することにしました。ポンチ絵ですが鳥瞰的に両岸の状況、転石の位置、流れと速さは→で表現し、澪筋は大きく、流れの方向も直線・曲線で表してみました。
瀬のスケッチ |
それらを、一つの瀬毎にA3サイズ1枚にまとめました。
お客様からは、流れの状況が非常にわかりやすいと好評をいただいたとのことでした。
ちょっとした工夫が評価された嬉しさと、手慰みが役にたってなんとも面映い経験でした。
また、50箇所もの瀬を実際に間近にじっくり観察してみて、『急流』に魅せられました。岸辺に座って激しい瀬音を聞きながらじっと流れを見つめていると、一種の無音感覚とともに波しぶきのマイナスイオンで爽快な気分なり、時のたつのを忘れてしまいそうになるほどでした。美空ひばりの歌の『川の流れのように』では川を『滔々と流れる人生』にたとえていますが、こちらは激流ですから『人生は流転』とでもいうような、物事に立ち向かっていくぞ、困難にも負けずにくじけないぞという様な昂ぶる気持ちになりました。
瀬のとりまとめの1例 |
突然私事で恐縮ですが、3年前から趣味で油絵を描き始めています。1年間に1作品しか描けないので趣味と言えるのかどうかも疑わしいのですが、『瀬音』の感動を忘れないためにと今回調査した瀬の一つをモチーフに描き始めました。
なにしろ、大きさがF100号(1620×1303mm)ですので描くのが大変です。現在、1/3ぐらいの出来上がりですが、県美展に間に合えば出品しようかなと思っています。
これから涼しさが欲しくなる季節になります。皆さんも一日ゆっくり『瀬音』を聞きに行ってみませんか。
制作中の作品 |
文責KO
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