2013年4月11日木曜日

登山道脇のブチサンショウウオ

















44日、山鹿市のとある山中に出かけました。
うっそうとした林の中を流れる小さな枝沢をのぞいてみると・・・。 
ブチサンショウウオの幼生


















5cmくらいの長さのドジョウみたいな生き物がいます。
実はこれ、ブチサンショウウオの幼生(子供)です。

カエルでいうところのオタマジャクシで、カエルと同じく、子供のときは水中で生活し、大人になると姿を変えて陸上で生活する両生類の仲間です。

 沢にある大きめの石をはいで見ると、今度は15cmくらいのナスビ色の生き物が・・・。

ブチサンショウウオの成体


















これがブチサンショウウオの成体(大人)です。
繁殖のために沢の水中に入って、卵を産みにくる雌(メス)を待っている雄(オス)です。
非繁殖期の成体は、沢の周りの林床で、落ち葉や石の下に潜んでおり、しかも夜行性のため、めったに姿を見ることができません。また、カエルのように鳴くこともないため、そこに棲んでいることに気付かれることなく、森林伐採や道路工事などによって、棲み家を奪われやすい生き物です。

タゴガエル





















この日は、タゴガエルも繁殖のために水中に入っていました。
こちらは「グッグッ、ゴッゴッ・・・」と鳴いてくれるので、気付くことができました。

登山道とすぐ脇の枝沢


















それにしても、これらの生き物は目立ちません。
ここでは登山道を多くの登山客が行き交う中、すぐ脇の沢でひっそりとこれらの生き物が生活しています。
こうした生き物のことを知って、自然の楽しみ方がもっと増えるといいですね。


文責AH

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