2013年4月16日火曜日

円形分水

 先週の日曜日に友人家族とアケボノツツジを求めて五ヶ瀬川の二上山に行ってきました。

 昨年よりも開花が早いと言われていましたが、先々週の爆弾低気圧とその後の気温低下で、せっかく咲いていた花が散り、その後の蕾も開花がやや遅れており、3分咲きといったところでした。


ツクシアケボノツツジ
 
 












帰宅途中で通潤橋に立ち寄りましたが、山都町方面ではもう代掻きが始まっており、用水路は満杯状態で流れていました。


通潤橋
 














山都町などのような山間地方の多くは棚田であり、水源地が限られているため「水利権」についてはとても厳格と聞いています。時には血を流し長い間「水争い」を経て決められてきた「慣行水利権」。それを公正に実施する水の分配システムの一つが「円形分水」ではないでしょうか。

 ①は、通潤橋に送水する取水口にもなっている「円形分水」です。内円外周に7:3の比率になるように区分けが施されており、内円から溢れた水はその比率によって外円内の水路をとおりそれぞれの用水路へ導かれています。


①熊本県山都町にある円形分水
 













 
 ②は、竹田市にある円形分水です。最も配水効率の良い地点にいくつかの源流から集水し、再び各水田に配水するシステムです。側面に穴(合計20個)が7:8:5の3等分に分けられており、その穴の数によって外円内の水路を通り3つの用水路へ導かれます。また、4箇所の穴は開口幅を調整できるようになており、水量の微調整が可能で機能的には優れていると思えます。


②大分県竹田市にある円形分水

















 どちらの円形分水も、何故この場所に決めたかの逸話や当時の測量技術、導水路の難工事の歴史を知ると、先人の知恵の凄さに感動です。



文責KO

 

 

0 件のコメント:

コメントを投稿